No.9『土曜日の夜に電話をする人』

 

≪こんなお話です🐒≫

 

土曜日の夜に電話をする男の人のお話です。

(そのまんまかい)

 

こんにちは〜〜〜〜
こんばんは〜〜〜〜
おはようございます〜〜〜〜〜〜

 

あんどうです〜〜〜〜〜〜

 

今回はしばしば真面目な文章になっていると思います〜〜〜〜〜〜

 

 

 

私、毎週土曜日の夜に電話をする男の人がいるんです。
正確には、いました。過去形です。


その人は凄く凄く優しい人で

初めて会ったときは
「こんなに心の綺麗な人がいるのか」
と思って
本人の目の前で
泣いてしまいました。

 

自分で自分に引きました。

 

けど、あまりにも綺麗で
泣いてしまったんですよね。

 

「泣かないで」と
なんともいえない優しい顔で
言ってくれたことを覚えています。

 


はじめに伝えておきますが
怪しい関係性ではなく
お金を貰っているとかでも
お金を払っているとかでもないです。

 

お金を払って男性に会ってみたい気持ちはありますが (それはまた違う話)

 

 

その人は茨城県牛久市に住んでいて

住んでいるというよりかは
隔離されていて
その場所から出ることができなくて
けれど病気でもなくて
犯罪者でもない
健康で毎日筋トレばかりしている
ムキムキマッチョな
男の人です。

 

その人は在留資格を持っていなくて
日本に住む資格を持っていなくて
茨城県牛久市にある
東日本入国管理センターという場所の
収容施設に入っています。

入っていました。

 

収容所って
日本にもあるんですよね。

 

私はアウシュビッツだけだと思っていました。(これは普通に勉強不足)

 

収容施設の類は全然違いますね。

 


流れで分かった方もいらっしゃるかもしれませんが
その人は日本人ではありません。
外国人の方です。
けれど日本語がとても上手くて
泣いている私に
少し困った顔で優しい表情で
言葉を選んでかけてくれた
とても優しい人でした。

 

11年前に日本に来たその人は
日本で通訳の仕事をしたいと言っていました。
即戦力だと思いました。

 

昔は日本の法律が緩かったのか

オーバーステイ

暗黙の了解で許されていたのだと思います。

 

それが当時の普通だったのだと思います。

 

オーバーステイ

在留資格の延長手続きをすることなく、日本に居続けることです。

 

もちろん良いことではないです。

手続きをすれば良かっただけの話

というわけでもないのがこのお話。

 

罪の大きさでいうと

信号無視

と同じです。

同じではないか

けれど行政処分の類はこれと同じです

 

その罪でその人は

3年半、収容施設の中に入ることになりました。

高校生活よりも長いです。

 


2018年11月9日に

その人は母国へ帰りました。

日本で暮らすことを諦めました。

日本で通訳の仕事がしたいと言っていました。

その人には「結婚したい」と言ってくれている日本人の恋人がいました。

 

けれど3年半前

収容施設に入れられてから

なかなか会えないことから

恋人は離れて行きました。

少し悲しそうに

けれど妥当だというように話すその人は

凄く凄く

人間らしかった

 

今の日本には

その人と同じように

一度のミスで

信号無視で

何年も先の見えない収容施設での生活を

送っている人がたくさんいます。

 

これが今の

日本の法律です。

 

法律は正しいのかもしれません

その人と同じように

母国に帰ればいいのかもしれません

けれど中には

日本人の配偶者を持ち

子どもがいる方もいます

何で?と思いますよね。

私もまだ良く分かりません。

人それぞれの事情があって

とても難しいです。

何でなんだろう

 

もちろん

法律を否定する訳ではなくて

私の捉え方には

間違いがあると思うし

誤解を生んでしまうとも思います

 

この法律によって守られていることがあって

曖昧にされていることもあって

救われている人も

苦しんでいる人も

どちらも居るのだと思います。

 

 

けれど

土曜日の夜に電話をする人は

とても優しい人でした。

私よりも日本人らしくて心がある

そんな人でした。

 

それを一番

伝えたかったんです。

 

会いもせずに伝わるかって

思います

今の私の知識で文章力で

書いていいのかなと思いながら

 

思ったけれど

 

書きたかったので書きました

 

 


私はまだまだ勉強不足で

これを書きながら、

外国人の立場に立ちすぎていることも

「ちょっと違うのかも」と思いながら

書いていることもあります。

 

間違っているところがあったら

指摘してくださったら嬉しいです。

本当なの?と

疑いから入っていただけたらと思います。

 

私も疑いました

答えはなかなか出せなくて

けれど会ってしまったから

 

その人の人生の3年半を

私は分かることができません

 

けれどその人は

奪われる覚悟を持って日本に居続けました

希望を信じ続けた3年半だったと思います

 

 

けれど私は

その人が救われて欲しいと願いながら

その人を救おうとは思いませんでした

 

これが私の

一番許せなくて

許されなくて良くて

許されるであろう罪悪感です。

 

罪悪感ばかり

自分のことばかり

分からないことばかり

 

難しいです


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一番最近に撮った写真です

最近は写真を全然撮っていなくて

 

帰り道は本当に考えます

 

人の人生をこんな風に話してしまっていいものなのか

 

足りない知識ですが、考えたりしています

 

 

最後まで読んでくださいまして
ありがとうございました☺︎